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【司法書士が解説】相続放棄ができなくなる「処分行為」とは?具体例と注意点

相続放棄ができなくなる「処分行為」とは?

親族が亡くなり、「借金があるかもしれないから相続放棄をしたい」とお考えの場合、遺品の整理や手続きには細心の注意が必要です。相続放棄の手続き前に、被相続人(亡くなった方)の財産に対して「処分行為」を行ってしまうと、「相続を承認した(単純承認)」とみなされ、借金もすべて背負うことになってしまいます。

【重要】処分行為とは
相続財産について「所有者として振る舞うような行為」のことです。これを行ってしまうと、相続放棄の権利が失われてしまいます。単に財産を減らすことだけでなく、財産の価値や権利関係に変動を生じさせる行為も幅広く含まれます。

【図解】処分行為にあたる4つのパターンと具体例

処分行為の概念は広く、大きく分けて以下の4つのパターンに分類されます。

処分行為の4つの類型
① 財産を減らす行為(原則アウト)
② 財産を増やす行為(セーフなことが多い)
③ 財産の性質を変える行為(原則アウト)
④ 権利関係を変える行為(要注意)

① 相続財産を減少させる行為

「遺産を自分のために使うこと」は典型的な処分行為です。

  • 遺産に属する預金を引き出して自分のために使う
  • 亡くなった方の車や時計を自分のものにする
  • 亡くなった方が他人に貸していたお金の請求権(返してもらう権利)を免除する

② 相続財産を増加させる行為

財産を維持・回収するだけの行為は、通常は処分行為にはあたりません

  • 亡くなった方が貸していたお金を回収する
  • アパート経営などの未収家賃を受け取る

ただし、遺産を使って新たに投資を行ったり、事業を積極的に拡大したりする場合は、財産の運用とみなされ処分行為になるリスクがあります。

③ 相続財産の性質を変更する行為

財産全体の金額が減っていなくても、「形を変えること」自体が処分とみなされる点に注意が必要です。

  • 実家などの不動産を売却して現金にする
  • 亡くなった方が持っていた株式を売って現金化する

④ 権利・義務・法律関係を変更する行為

契約内容や法的な関係をいじる行為も、処分行為となることが多いため要注意です。

  • 亡くなった方が結んでいた賃貸借契約を合意で解除する
  • 契約上の立場を別の人に譲り渡す

要注意!よくある「これって処分行為?」という疑問

実際の手続きにおいて、「お葬式の費用はどうなるの?」「形見分けはしていいの?」と迷う場面は非常に多くあります。例えば、身分相応の一般的な葬儀費用を遺産から支払うことは処分行為に当たらないとされた裁判例もありますが、あまりにも高額な場合は認められないリスクもあります。最終的な判断は家庭裁判所の運用や判例に照らし合わせるため、非常に微妙なケースも少なくありません。

相続放棄の判断に迷ったら司法書士へ相談を

「この手続きをしたら相続放棄ができなくなるのでは?」と少しでも不安を感じた場合は、自己判断で手をつける前に専門家へご相談されることを強くおすすめします。当事務所では、相続手続きのサポートを行っておりますので、3ヶ月の期限が過ぎてしまう前にお早めにお問い合わせください。

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この記事を担当した司法書士
司法書士法人つばさ総合事務所 代表司法書士 大久保 博史
保有資格司法書士
専門分野相続
経歴平成9年1月に司法書士法人つばさ総合事務所を設立 (平成19年8月に法人化)
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